野菜から食べると健康になる?食事する順番の科学的な理由
こんにちは。貞野です。
突然ですが、食事の順番は、健康やダイエットに影響すると言われていますが、本当に野菜から食べるのが正しいのか?
今回はこのあたりを詳しく解説していきたいと思います。
食べる順番は生活習慣病予防にもつながる
食事の食べる順番とは、食事を始める時にどのような食品から口にするかということですが、一般的には、主食(ご飯やパンなどの炭水化物)や主菜(肉や魚などのたんぱく質や脂質)と副菜(野菜や果物などのビタミンやミネラル)をバランスよく摂ることが勧められています。その中でも先に摂るべきものや後に摂るべきものがあるという考え方です。
食事の食べる順番には、以下のようなメリットがあります。
食後の血糖値の上昇を抑える
消化吸収を助ける
満腹感を高める
カロリー摂取量を減らす
栄養素のバランスを整える
これらのメリットは、糖尿病や肥満などの生活習慣病の予防や治療に役立つと考えられています。
科学的根拠から考える食べる順番
では、具体的にどんな食べる順番が良いのでしょうか? 科学的根拠に基づくおすすめの食べる順番は、以下の通りです。
- まずは野菜から
- 次にたんぱく質や脂質を含む主菜を
- 最後に主食
このような食べる順番は、「ベジファースト」と呼ばれています。野菜から先に食べることで、以下の効果が期待できます。
野菜に含まれる食物繊維が胃で水分を吸収して膨らみ、胃壁を刺激して満腹中枢を刺激することで、早く満腹感を得られます。
野菜に含まれる食物繊維が小腸で糖質や脂質の吸収を遅らせることで、血糖値や血中コレステロール値の急激な上昇を防ぎます。
野菜に含まれるビタミンやミネラルが先に摂取されることで、消化酵素や代謝酵素の働きを助けます。
次にたんぱく質や脂質を含む主菜。
たんぱく質や脂質は消化吸収に時間がかかります。そのため、胃から小腸へ移動する速度(胃排出速度)が遅くなり、食後の血糖値の上昇を抑えます。
たんぱく質や脂質は、インスリンの分泌を促すホルモン(インクレチン)の一種であるGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)を分泌させます。
GLP-1は、胃の動きを遅らせることで満腹感を持続させたり、食欲を抑えたりする効果があります3。 たんぱく質や脂質は、筋肉や皮膚などの体組織の材料となります。
また、たんぱく質は免疫細胞やホルモンの原料となり、脂質は細胞膜やホルモンの構成成分となります。これらは、健康を維持するために必要な栄養素です。
そして最後に主食。
主食に含まれる炭水化物は、エネルギー源となるブドウ糖に分解されます。しかし、先に野菜や主菜を食べていると、胃から小腸へ移動する速度が遅くなり、血糖値の上昇が緩やかになります。 主食に含まれる炭水化物は、体内で余った分がグリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵されます。
グリコーゲンは、運動時や空腹時にエネルギー源として利用されます。また、主食に含まれるビタミンB群は、エネルギー代謝に関与する酵素の補酵素として働きます。
以上、食事の順番についてでした。参考になれば幸いです。