【夏の大敵】命にもかかわる「食中毒」にならないために知っておきたいこと
夏に問題となる【食中毒】。重症化すると脱水やショック、腎不全などの合併症を引き起こすこともあるなど、甘く見てはいけません。食中毒は年間約1000件発生し、そのうち約半数がウイルス性食中毒です。特にノロウイルスは冬場に多く発生し、集団感染を起こすことが多いです。
食中毒は誰でもなる可能性がありますが、正しい知識と対策で予防できることも多いです。この記事では、食中毒の原因と対応、予防方法についてご紹介します。食品衛生に気を付けて、安全でおいしい食事を楽しみましょう。
食中毒の基礎知識と予防方法
食中毒とは
食中毒とは、食品に汚染された細菌やウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫などが原因となり、食べた後に嘔吐、腹痛、下痢などの症状が出る病気で、食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称です。
食品に汚染された細菌やウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫などが原因となり、食べた後に嘔吐、腹痛、下痢などの症状が出ます。
細菌性食中毒では、カンピロバクター、腸管出血性大腸菌、サルモネラなどが主な原因菌です。寄生虫食中毒では、アニサキスが近年増加傾向にあります。
食中毒の原因と対応
食中毒の原因としては、大きく分けて以下の5つに分類されます。
- 細菌性食中毒:感染型と毒素型に分けられる。感染型は細菌自体が腸内で増殖して発症する。毒素型は細菌が産生した毒素を摂取して発症する。
- ウイルス性食中毒:ウイルスが腸内で増殖して発症する。ノロウイルスやA型肝炎ウイルスなどが代表的。
- 寄生虫食中毒:寄生虫が体内に侵入して発症する。アニサキスやクドアなどが代表的。
- 化学性食中毒:化学物質を含む食品を摂取して発症する。ヒスタミンや水銀などが代表的。
- 自然毒食中毒:自然界に存在する有毒な物質を含む食品を摂取して発症する。フグや貝毒、毒キノコなどが代表的。
食中毒の対応としては、以下の点に注意しましょう。
- 症状が出たらすぐに医師の診察を受ける。可能であれば、残り物や吐物を持参する。
- 症状が出た人と同じものを食べた人は注意深く自己観察する。
- 症状が出た人は十分な水分補給を行う。脱水防止のために経口補水液やスポーツドリンクなどを小まめに摂る。
- 症状が出た人は他の人に感染しないように注意する。手洗いやマスク着用などの衛生管理を徹底する。
- 症状が出た人は食品を取り扱わない。食品を取り扱う場合は、手袋やエプロンなどの保護具を着用する。
食中毒の予防方法
食中毒を予防するためには、食品の安全性を確保することが重要です。食品の安全性を確保するためには、以下の3原則に従いましょう。
- 食中毒菌を「付けない」:手洗いや調理器具の洗浄・消毒などで清潔にする。生ものと加熱したものは分けて扱う。
- 食中毒菌を「増やさない」:食品は早めに冷蔵庫に入れる。温度管理を徹底する。賞味期限や消費期限を守る。
- 食中毒菌を「やっつける」:食品は中心部まで十分に加熱する。生食する場合は冷凍・解凍後にする。
以上、食中毒の基礎知識と予防方法についてご紹介しました。食中毒は誰でもなる可能性がありますが、正しい知識と対策で予防できることも多いです。食品衛生に気を付けて、安全でおいしい食事を楽しみましょう。